横浜DeNAベイスターズ分析ブログ

簡潔にベイスターズを分析するブログです。Twitterで主に発信してますが、こちらのブログにも随時投稿していきます。

試合考察(2021年3月30日対ヤクルト戦)

開幕ホームで東京ヤクルトスワローズを迎えての3連戦の初戦。
結果は De 4-5 YSと8回表に逆転される痛い敗戦となりました。
勿論、ポジティブな要素は多くみられましたが。ここでは采配について幾つか気になる点があったので投稿します。
采配ミス云々ではなくこういう選択肢もあるのだという一つの参考意見として、提示します。



早速、三浦監督の采配の力量が問われる試合となりました。
大きく分けて4つほど挙げられます。
①先発大貫投手を7回続投させるかどうかについて
②8回表の石田投手への継投そしてイニング途中での山崎康投手への交代
③8回裏の柴田選手出塁後の代走
④9回表に桑原選手が出塁した後の関根選手への指示


① 先発大貫投手を7回続投させるかどうかについて


まず、大貫投手は素晴らしい投球を見せてくれました。
しかし、球数は6回を終え98球。昨年までであれば間違いなく交代していた場面です。
更に7回裏二死三塁で打席に大貫投手を迎えました。初めはベンチで打席に立つ素振りを見せていませんでしたが、結果的に立たせました。これは、大貫投手をエース級に育てたいという三浦監督の意向が汲み取れます。
短期的に見れば大貫投手に代打を出して1点を取りに行く采配が最善手のように見えます。
理由としては
・二死三塁の得点圏であり、点を取りに行く場面。
・オープン戦でも球数を多く投げておらず、今シーズン初登板。


結果的に7回表に力のない真っすぐを塩見選手に運ばれソロホームランが飛び出し、8回表の逆転への布石となりました。
そして、7回を投げ切るも118球の力投実らず大貫投手の勝利投手の権利も消えてしまいました。中6日あるので回復は大丈夫でしょう。次回以降の投球にも期待できそうです。


②8回表の石田投手への継投そしてイニング途中での山崎康投手への交代

7回大貫投手が抑えてからこんな事呟いてますが、何となくここが山場と読んでいました。
理由は以下です。
・ヤクルトスワローズ打線の打順が1番から。昨年の成績を見ると青木・山田・村上と強力です。
・ヤクルト打線は大貫投手に苦しんでいたため、それより投球の精度が落ちると非常に苦しむだろうと予想していたため。


そして、誰が投げるのだろうと考えたときに
現状、石田投手、山崎康投手の二択になると思われます。
石田投手は開幕3連戦で2試合登板し、いずれも失点しています。投げている球自体は悪くなく、川村投手コーチもその様な旨の談話を出していました。
しかし、実際登板すると球速は148km/hは出ていますが、制球が定まりません。特に変化球のスライダーに関しては全くと言っていいほど制球できていませんでした。
冒頭の記事で三浦監督は自信を取り戻して、今後も勝ちパターンとして使い続けるような旨の発言をしています。
この発言から、三浦監督はどうやら、タイプ的に言うと熱い監督のようです。「やられたらやり返せ!」ぐらいの感じなのでしょう。これは1998年ベイスターズの「権藤イズム」に似ているような感じです。
個人的な意見としては「石田投手が中継ぎでなければならないのか?」についても頭に入れておくべきなのではないかと考えています。(チーム事情で2019年あたりから先発から中継ぎに回っているという経緯があるため)
よって、今後の石田投手の起用について監督としての手腕が問われます。采配だけが監督の仕事ではなくモチベーターとして選手を如何に上手く乗せられるかという事のほうがはるかに重要だからです。
また、他にもベイスターズの中継ぎには強力な投手が居ます権藤イズムも確かに大事ですが、三浦監督は視野を狭めず勝ちパターンに固執しない事が大事です。何故なら今日の試合のように調子が悪い中継ぎ投手で試合が壊れてしまうと、先発の好投なども全てが無くなり通常の敗戦よりもダメージが大きいからです。


一方、山崎康投手は東京ドーム巨人戦での投球は見事でした。しかし、ハマスタはホームでありながら成績が良くないのが顕著にデータとして出ております。よって、石田投手を選択すること自体は痛恨の采配ミスとは言い難いです。
唯一の収穫はランナーを残してでの山崎康投手は抑えるのが非常に難しそうだと感じました。
登場曲のBGMと言い、普段のルーティンの中で登板させてあげたかったですね。三浦監督はこの采配については非を認めており、今後は御法度となりそうです。
今後は火消し役についての専任投手が居てもいいかもしれませんね。伊勢投手、国吉投手、砂田投手も現状は調子が良いです。
結論言うと、この回の逆転が痛恨であったことは言うまでもありません。


③8回裏の柴田選手出塁後の代走
個人的に②は采配ミスとは思っていませんが、こちらが本日の一番の疑問符でした。
逆転を許した後、1点リードしたヤクルトはセットアッパーの清水投手をマウンドに送ります。フォークボールが特徴の好投手です。しかし、しっかりとした準備ができていたかどうかは定かではありません。
守護神の石山投手はまだ登板が無いながらも、取られた次の回であるこの回がチャンスです。
先頭の田中俊太選手が凡退しましたが、続く柴田選手が出塁します。一死一塁でバッターは神里。


ここで自身は疑問に思いました。
「柴田選手に代走は送らないの?」


柴田選手は盗塁を年に5つ以上決めたシーズンがなく、決して俊足ではありません。控えには俊足で盗塁も期待できる宮本選手が居ます。守備には名手の大和選手も控えており、バックアップにも問題はありません。ここは代走の宮本選手を出してプレッシャーを掛けて欲しいところでした。
ランナーが俊足というだけで配球も変わり長打が出れば本塁に生還することも可能です。
実際、この試合は9回の牧選手に代走で逆転のランナーとして宮本選手は出場しましたが、カードを切るタイミングは最善とは思えませんでした。逆転する前にまず同点に追いつくことが最も大事なことです。(因みにジャイアンツの原監督であれば類似の場面では間違いなく代走を送っています。)
野球の采配は将棋やチェス、麻雀などと良く似ています。故:野村克也さんも同様の事を話されておりました。


④9回表に桑原選手が出塁した後の関根選手への指示
最後に9回裏桑原選手が今日4安打目の出塁しました。(2塁まで到達してほしかったのは言うまでもありません)
次のバッターの関根選手。結果的にはプッシュ気味のバントで小フライを挙げてしまい、最終的には無得点で終わりました。
ここで、関根選手に対してベンチからどのようなサインが出ていたのか?が気になります。
9回で引き分けとなると少し温いようにも見えるこの作戦。
バントは最善の策であるように見えますが、相手は今シーズン初登板の石山投手。結果的に、小フライとなり助けてしまいました。
因みに、MLBでは引き分けが無いことも当然ありますが、このケースで通常のバントをすることはまずありません。無死一二塁ではバントすることがそれなりにありますが。


<最後に>
長期的に見て相手の嫌がるような特に③についての細かい采配が出来たときに、三浦監督は監督としてステップアップするような感じがします。まだ、監督としてはルーキーですので一歩ずつの改善を期待したいです。現地民の方々、大変お疲れさまでした!


シーズンは始まったばかり。まずは1勝です!