横浜DeNAベイスターズ分析ブログ

簡潔にベイスターズを分析するブログです。Twitterで主に発信してますが、こちらのブログにも随時投稿していきます。

B.クリスキー投手の来日について

これまでも本ブログにおいて新外国人選手の入国について多く触れてきましたが、今月7日に横浜DeNAベイスターズの新外国人選手のブルックス・クリスキー投手の来日が遅れることが確実となったようです。

ただ、ベイスターズのリリーフ陣は幸いそこまで薄い訳ではないため致命的な影響は避けられます。


それでもファンから聞こえる声としては、「他球団の外国人選手は来日できているのになぜDeNAだけ遅れているのか」と言った球団側についての批判の声が何件か見られますが・・・


しかし今回の件については、球団側には全く落ち度はないと今の時点でハッキリと断言したいと思います。


何故そう思うのか?
それは、新外国人選手で来日できていないのはクリスキー投手だけに留まらないからです。


読売ジャイアンツは4名のうち3名が来日目途が既に立っていますが、マット・アンドリース投手の一名だけが「ビザ認可待ち」になっています。他にも多くの外国人選手で入国目途が立っていない選手が居ます。
つまり、昨年とは違いDeNA球団以外でも来日に向けて遅れが出る例が生じてきているのです。


では一体今何が起きているのか?上記の記事の中で遅れている理由に
「日米両国間の手続きの関係で来日が今月中旬以降となる見込み。」
とあります。


今回は新規入国なので、既存の外国人選手とは異なり、一から申請する必要があります。
手順としては主に以下の図が一番わかりやすいです。

参考リンク:外務省: 就労・長期滞在査証(ビザ)手続きチャート


ビザについては過去記事においても散々触れているのでここでは割愛します。一言で言うと、これがないと外国人は日本では働けないというものです。


上記の図で言う、日本国内の招へい人とは球団のことです。


査証(ビザ)申請については昨年の11月30日午前0時から停止していました。
そして、3月1日から新規入国による査証(ビザ)の申請が再開されています。
多くの球団は12月以降に契約を結んでいるパターンだと思われるのでここで大きな差がつくことはまずないと考えています。


国際的な人の往来再開による新規入国のための査証(ビザ)の申請|外務省


球団関係者がまず出来ることとしては、「在留資格認定証明書」を発行して本人に送付することです。こちらについてはどの球団も早いうちに済ませているはずです。


そして、ビザ取得までに必要な日数。実はここで大きな差が出てきます。
発行する国や対応する領事館によってバラツキがあり早いところでは2~3日、時間がかかるところでは約1ヵ月が目安となりますので、余裕を持って2~3ヵ月前には申請を済ませておくというのが従来の考え方です。同じアメリカ国内でも州ごとにバラツキが出てくるというのも十分考えられる話です。


ビザ取得までの必要日数|外務省


クリスキー投手はアメリカのアリゾナ州出身であり、州内にある在外公館で査証発給のための手続きを行っていると思います。恐らく今の段階だと上記のフロー中の「日本大使館/総領事館にて審査する」に当たると思います。
また、読売ジャイアンツのマット・アンドリース投手もカリフォルニア州出身であり、アメリカ西海岸です。アメリカ西海岸のアリゾナ州やカリフォルニア州の出身選手は3/8の時点で、まだ来日報道はありません。
よって、アメリカ西海岸の多くのケースでは査証発給に向けて日本大使館/総領事館間で慎重な疑義が行われている可能性が高いと筆者は考えています。余裕を持って2~3ヵ月前には申請を済ませておくというのが従来の考え方だったこともあり、1カ月掛かってしまう事は寧ろ当然な流れなのかもしれません。


では、クリスキー投手はいつ来日するのか?
記事の中で、B.クリスキー投手の来日は3月中旬以降と記載されていますが、最も長引いたとしても査証発給以外で支障がなければ4月上旬には来日できるのではないかと筆者は考えています。恐らく二軍での調整なども含めると一軍での登板は5月以降と言うことになるのではないでしょうか?
何にしても、入国手続きをする上において球団側に落ち度が全くないことは本記事において十分な説明になっていると思います。
寧ろ、在留資格を残しているM.ピープルズ投手を今シーズンも残留させたことに賞賛を送るべきではないでしょうか?


そして、多くのファンが忘れているかもしれませんが、新外国人選手では育成選手のハンセル・マルセリーノ投手が居ます。彼はドミニカ共和国の出身ですが、他球団でドミニカ共和国出身で入国している選手が居るため、手続きをしっかり踏んでいれば入国するのは時間の問題だと思います。恐らく、B.クリスキー投手よりも早い来日になると思います。