横浜DeNAベイスターズ分析ブログ

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横浜DeNAベイスターズ観戦記 part1(2021年4月4日)

              

2021年シーズン。開幕から引き分け2つを挟み6連敗を喫しました。
この日(2021/4/4)、観戦しDe 3-1 Cで無事に三浦新監督の初勝利を挙げることができました。
また、宮本選手の盗塁で今シーズンチーム初盗塁もこの試合でした。


試合内容は勿論大事ですが、今回はリアルにスタジアムで観戦したからこそ感じた観点で記載していきます。今後、観戦される際の一つの参考になって貰えればと思います。


今回のトピックは以下の3つです。


①神里選手と阪口投手
②ルーキー牧選手の活躍とその影響
③クラップ応援 



①神里選手と阪口投手
この日のヒーローは間違いなくこの二人でした。
神里選手はコーチの推薦もあり、この日初めて1番センターに起用されました。その起用に応え、ライトスタンドに本塁打を放ち、守備でも大ファインプレーがありました。
本塁打や守備のスーパープレーは試合の流れを大きく変えます。ベンチのムードが高まり、試合を優位に進められる可能性が高くなります。


そして、もう一人はこの日先発の阪口投手。高卒4年目の21歳の若手投手で1軍では未勝利でした。187cmの長身から投げ下ろす最速152km/hのストレート、カットボール、スライダー、カーブ、スプリットが持ち味の投手です。
この日の最速は150キロのストレート。カットボールやカーブなどを交え、広島打線を5回無失点で抑えました。そのまま、後続のリリーフ陣がリードを守りプロ初勝利となりました。現地で観ていましたが、球は相当走っていました。156キロの球を投げていたカープのコルニエル投手と同じぐらいの速さを感じました。
一方で、阪口投手に課題は多くありました。即ち、伸びしろはまだまだ多くありそうです。
今後勝利を積み重ねる為には、変化球の精度・スタミナの向上は必須となりそうです。まずは、プロとしての第一歩を踏み出したと言う所でしょうか。
そして、両者ともに初勝利となったウイニングボールを三浦監督が黙ってボールを預けた光景はさすがとしか言えません。早くも今年のベストショットの一つとなりました。
翌日、阪口投手はハマスタのスタンド席をランニングしていたようです。三浦監督も現役時代常に行っていた、その系譜を受け継ぐ存在になるかどうか今後期待が高まります。


②ルーキー牧選手の活躍とその影響
ルーキー牧選手の勢いが止まりません!
この試合においても追加点となるタイムリーを放ち、3安打の猛打賞でした。
試合前から牧選手に注目していました。身体付きがやはりルーキーとは思えません。昨年まで所属していた、ホセ・ロペス選手と遜色ありません。この選手をドラフト2位で獲得出来たのは幸運でした。
牧選手の特に優れている点は「強靭なリストを活かしての振りの強さ」、「選球眼」です。また、慣れないファーストの守備においても伸び代を感じます。本職はセカンドであり、外国人選手が合流した後の起用法が注目されます。このままの調子が続けられれば、オールスター出場新人王が必然と見えてくると思われます。
牧選手は中央大学の出身で球団としては、中塚 政幸さん以来となります。大学全日本代表では4番を務めた事もあり、現オリックスの吉田正尚選手と同じぐらいの実力はあるのではと想定されていました。
また、中央大学の後続の選手に古賀悠斗(4年、福岡大大濠)と言うドラフト上位候補に入るであろう捕手がいます。ベイスターズは現状捕手の打撃に課題があり、今後補強ポイントになる可能性があるため、今回の牧選手の活躍もあり注目しております。因みにDeNAになってからの捕手のドラフト上位指名はまだありません。(最後の指名はTBS時代のドラフト2位高城選手)


③クラップ応援
このご時世もあり、鳴り物や歓声での応援はありません。2019年までのDeNAベイスターズにとっては応援も一つの武器であったため、選手への後押しはtvkスタジオで演奏している全国星覇会のメンバーの方々のリモートでの応援、そしてスタンドからの拍手(クラップ)またはメガホンでの応援が現在のメインとなります。
サッカーでのサポーターで散々手を叩いている筆者は慣れていますが、通常のファンにとっては慣れるまでが大変だろうなと見ていました。当然ながら選手にもこのクラップ応援はちゃんと届いています。


しかし、時にクラップ応援は選手に対してのプレッシャーや焦りに繋がる可能性も秘めています。
自軍攻撃時の打席での応援は全く問題ありません。
問題は自軍の守備時(投球時)です。
私は以下の2つのケースではクラップ応援は逆効果になる可能性が孕んでいるのではないかと考えています。
・自軍の投手のボールカウントが0ストライク3ボールの時
・自軍の投手のボールカウントが2ストライク0ボールの時


※1 MLBにおいても暗黙の了解のように上記の場面では極力クラップ応援は控える傾向があります。
※2 全ての場面において当てはまるわけではありません。(例:大量リードなどの緊張感のない場面やそれ以外で選手を鼓舞したい場面など)


自軍の守備時でのtvkスタジオからの応援は「頑張れ!」コール以外は殆どありません。
ボールカウントが3ボールになった時によく「頑張れ」と言う意味を込めて選手を鼓舞する意味での拍手を送るケースが見られますが、これは逆効果になるケースが度々あります。
何故なら、四球を出したくないと一番思っているのはマウンドの投手が一番分かっているからです。また、通常のプロ野球の投手は投球練習においてもど真ん中に投げる練習は殆どしません。(球辞苑の「ど真ん中」の回曰く)
この日は同様の場面で、クラップ応援しておりましたが、三嶋投手は一球もストライクが入らず四球という結果となっています。


もう一つのケース、2球でストライクに追い込んだ後にクラップ応援するケースがこの日見られました。
通常はこのカウントに追い込んだ時点で、完全に投手側が有利です。このケース投げている投手やリードする捕手視点からすれば以下の思惑が出て来ます。
・一球や二球はボール球を投げて確実に打ち取りたい
・次の決め球で確実にアウトにするための布石(見せ球)を投球したい


特に強打者やピンチの場面の時は上記の傾向は多くなります。バッターを追い込み遊び球を使えるため、焦らず慎重に攻める必要がある場面です。


ここで、クラップ応援してしまうと、投手側からすると「ここで決めなきゃ」と思うことで意図したコースよりも甘いゾーンに投球する可能性が出てきてしまいます。相手もプロのバッターなので対応し、安打を打たれることは決して少なくありません。
特にリリーフ投手は球数をある程度使ってでも、無失点に抑える事が一番の仕事です。
三球勝負は最も理想的な形ですが、強打者やピンチの場面では極力投手を信じて見守ると言う事も大事であると個人的には感じます。勿論、その結果に対しての拍手やリアクションはあって良いものです。
三浦新監督は就任時にファンと一体となってチームを作っていくと言っていましたが、このクラップ応援のメリハリが一つの鍵なのでは、と現地観戦して改めて思いました。
野球のルールだけではなく、「流れ」をより知る事で、ファンと選手が一体となり、「横浜一心」となることで初めて優勝の2文字が見えてくるのではないかと個人的には考えています。


今回は以上です。後日、観戦記Part2に続きます。


下記の画像はバックスクリーンの風について撮影した画像です。
この日の風の向き↗5mはあったのではないかとみられます。試合途中には雨も降り注ぐ場面がありました。