横浜DeNAベイスターズ分析ブログ

簡潔にベイスターズを分析するブログです。Twitterで主に発信してますが、こちらのブログにも随時投稿していきます。

3月の栗山ジャパンの初陣はどうなる?

昨年の夏季東京五輪において侍ジャパンを稲葉監督(当時)が率いて、金メダルを獲得しました。
そして、昨シーズンで勇退した栗山英樹氏(一部の界隈ではガッフェとも呼ばれる)が就任しました。
近いところの目標は、2021年にCovid-19の影響で中止となっていたWBCが、2023年3月に開催される予定です。2009年の優勝以来3大会ぶりの優勝を目指すことになるでしょう。


この大会ではロサンゼルス・エンゼルス所属の大谷翔平選手が出場するかによって、注目度が格段に変わりそうですが、今年は3月5日~3月6日に東京ドームで台湾との練習試合が2試合組まれています。


これは、栗山代表監督にとっても初陣となる試合になるわけですが、筆者としては開催するにあたり2つほど大きな懸念事項があると考えています。
つまりそれは、
そもそも開催できるのか?
と筆者は思っています。それについて説明します。


・台湾代表の選手が来日できるのか?
⇒これは大きな懸念事項です。
日本ハムの王 柏融(ワン・ポーロン)選手、東北楽天の宋 家豪(ソン・ジャーハオ)投手、阪神タイガースの陳偉殷(チェン・ウェイン)投手、西武ライオンズの吳 念庭(ウー・ネンティン)選手は現在、興行VISAによって在留資格があるため春季キャンプまでには来日できる見込みと思われます。しかし、それ以外の日本でプレーしていない台湾の選手は全て新規入国となる選手です。アマチュア野球の独立リーグや社会人野球・学生野球で在留しているプレイヤーが若干いるとは思いますが・・・。(因みに、昨シーズンまで巨人に在籍していた陽 岱鋼選手は既に台湾に帰国しているという報道があり、在留資格を既に失っている可能性があります。)
2月末までは新規入国について日本政府が規制する方針のため、特例入国が容認されない限りは台湾側のチーム編成が難しいと思います。また、3月に入国したとしても14日間は隔離しなければならないため、2月末で新規入国の規制が解除されても通常は間に合わないです。よって、これについては、サッカーW杯と同様に隔離なしで実施するものと見られます。


・代表戦後に選手らの隔離が必要か?
⇒これは現在サッカー日本代表で言われている大きな問題です。W杯アジア最終予選の中国戦、サウジアラビア戦が行われる予定ですが、ここで召集される国内の選手は試合を終えて14日間の隔離期間に入らなくてはいけません。選手はその間、所属チームに合流ができなくなるため大きな戦力ダウンとなってしまいます。
これには、三木谷 浩史氏もTwitterにて意見を呈しており、筆者としても今のルールでは、今後国際試合の開催に大きな支障が出るのでは?と思いました。


つまり、同様の問題が3月の侍ジャパンの試合にも適用される可能性が高いと言う訳です。仮にそうなった場合、台湾との3連戦を終えた後、2週間の隔離期間に入る必要があります。そうなると、3月6日の2週間後となる20日までは少なくとも所属チームでの練習およびオープン戦の出場ができなくなり、合流してから3月25日の開幕戦まで4日しかありません。これは大きな問題です。最悪、NPBの各球団から選手の派遣を拒否される可能性があります。隔離中の代表同士での練習を認めるなど、何かしらの対策を講じる必要があると筆者は考えます。


新外国人選手の来日も大きな問題ですが、NPBはこの件についても、Jリーグと協力して政府に嘆願すべき案件だと思います。


ここからは個人的な意見となりますが、日本政府は昨年の夏季東京五輪で、世界中から多くの選手や関係者を特例入国させてきた前例があり、Jリーグ・NPBは感染対策に関して徹底、遵守してきた実績があります。また、W杯最終予選で中国やサウジアラビア関係者100人の特例入国を容認した理由として「公益性が高い」との理由で入国させています。よって、NPBは新外国人が入国できなかった場合や隔離することによる選手への影響を明示および金額として数値化して、それらを交渉材料に日本政府に持ち掛けるべきです。
そして、1月16日現在の日本国内での感染状況を見るに、最早海外からの水際対策については崩壊しており、この件に限らず経済に舵を切る勇気と判断が今の日本政府に求められていると考えられます。
まずは、現状に見合っていない入国後の隔離期間が1月15日から14日から10日に短縮するとのことですが、試合後の隔離期間についても同様の短縮を検討すべきではないでしょうか?

※後に試合後の隔離期間が14日から6日に短縮されています。


<最後に>
この侍ジャパンの試合の催行あたって、上記の2つの壁はあまりにも高いものであり、本件に関する報道も後々多くされる日が来ると思います。台湾プロ野球(CPBL)が催行について現時点でどのように考えているかは分かりませんが、このまま現行ルールのままで進んでいく場合は、栗山代表監督にとっては厳しい船出となることが予想されます。


(2022/1/21追記)
(訂正)
ENEOS 侍ジャパンシリーズ2022についてですが、本記事にて日程が以下のようになっていました。ここにてお詫びを申し上げます。本記事においては既に修正済みです。

3月5日~7日 [誤]
3月5日~6日 [正]


(2022/2/11追記・訂正)

・侍ジャパンの強化試合数は2試合のため訂正しました。

・試合後の隔離期間が14日から6日となったため追記しました。