横浜DeNAベイスターズ分析ブログ

簡潔にベイスターズを分析するブログです。Twitterで主に発信してますが、こちらのブログにも随時投稿していきます。

外国人選手の来日見込みについて(2022年シーズン)

ここ最近Covid-19が日本各地で再度感染者が増加するに伴い、野球ファンからは以下のような声が聞こえてきています。


・外国人選手は来日できるのか?
・2月からの沖縄キャンプは大丈夫なのか?


結論から言うと、新外国人選手の来日は<通常>は不可能既存外国人選手の来日は可能と見ています。つまり、NPBが何もしない場合は昨シーズン開幕時と同じような状況になると思われます。また、これから新外国人選手をスカウティングはできますが契約を結ぶのは現状は若干リスキーと筆者は考えています。

新外国人選手の入国について「<通常>は不可能」の意味の説明については以下に記載しています。


かなり複雑ですが、できるだけ簡潔に説明したいと思います。


ビザについての基礎知識は以下の過去の記事下部にて説明しています。
簡単に言うと、野球に限らず外国人国籍の方は日本で働くには査証(ビザ)が必要と言う事です。


以上を踏まえて順番に説明します。
まず、外国人選手のなかでもについてですが2022年から各球団と契約する新外国人選手既に来期の契約を終えて帰国している既存の外国人選手の2パターンに分かれ、日本に入国する際に大きく状況が変わります。


昨年の1月頃と言えば日本国内で緊急事態宣言が発令しておりましたが、緊急事態宣言と海外からの入国措置は現在リンクしていません。よって、緊急事態宣言が発令されていない=海外から外国人が入国できるとはならないので注意が必要です。


では、そもそも昨年、各球団で新外国人選手が4月まで来日できなかったのは何故なのか?
それは、2020年12月28日に日本政府は緊急事態宣言に伴い
新規入国のための査証(ビザ)の申請が一時停止という処置に踏み切ったためです。
更に、2021年1月13日には日本政府は
緊急事態解除宣言が発せられるまでの間、全ての対象国・地域との外国人の新規入国を認めず、ビジネストラックによる日本人及び在留資格保持者について、帰国・再入国時の14日間待機の緩和措置を認めないとしました。
昨年、新外国人選手にも拘らず、キャンプの時に来日できたのは広島東洋カープのK.クロン選手のみです。なぜ来日できたのか?それは上記の新規入国を禁止する前の1月3日に前倒しして来日できたためです。そして、2021年1月13日には全ての外国人選手の新規入国が出来なくなりました。
横浜DeNAベイスターズが昨シーズンの開幕時に既存の外国人選手さえ来日できなかったのは球団側が在留資格を1年しか申請しなかったことが原因と思われます。それが無くても外国人選手が帰国する前に更新許可申請をしていれば問題はありませんでした。これについての詳細については下記の過去記事にて触れております。


さて、2022年1月4日現在はどうなっているかと言うと昨年とは状況が変わっております。それは緊急事態宣言が解除されても新規入国は依然としてできない状況が続いていることです。概要については以下のPDFファイルが参考になります。(本サイトでは画像のみ)

◎新型コロナウイルス感染症の感染拡大に係る上陸拒否措置等及び「外国人の新規入国制限の見直し」(概要)(令和3年12月28日現在)(PDF:243KB)



新規入国制限のここ最近の主な流れとしては、令和3年11月8日午前10時に一時的に外国人の新規入国制限の見直しがあり、ビジネスや就労目的の短期滞在者などを対象に条件付きで入国できましたが、世界でのオミクロン株の拡大を受け令和3年11月30日午前0時から再び新規入国を停止しています。この処置は現在も続いており、しばらくは続くと思われます。
一方、再入国についてですが、条件付きで許可されており既存の外国人選手については14日間の待機期間を経れば合流できる状況になるとみています。(2022年1月4日現在)
また、査証(ビザ)申請についても令和3年11月30日午前0時から停止しているため、各球団今オフに新外国人選手獲得の発表があったものの査証(ビザ)が発給されているかは不明です。


上記より、今回は昨年の11月30日から新規入国が出来なくなっています。広島のK.クロン選手の様なケースは今回まず出てこないでしょう。
しかし、筆者は新外国人選手の来日については<通常>は不可能としています。一体どういうことなのか?
それは、昨シーズン開幕直後の4月に新外国人選手が続々と合流しましたがそれは特例入国であったためです。以下の過去記事でも触れていますが、昨年の開幕直後あたりで政府は緊急事態宣言が解除されたときに、NPBやJリーグの外国人選手に対しての特例入国を認めています。


横浜DeNAベイスターズの外国人選手について(今後の展望も少し) - 横浜DeNAベイスターズ分析ブログ


今回の場合、キーマンは林 芳正(はやし よしまさ)外務大臣となります。読売ジャイアンツや福岡ソフトバンクホークスは2022年シーズンに向けて新外国人選手の補強を次々と敢行していますが、読売ジャイアンツの親会社は新聞社であり、歴史的に見ると政治家との関わりも球界では一番あると思われるので、ある程度の情報が得られている可能性があります。この時点では、両球団ともにオミクロン株に対してある程度織り込んだからだと思われますが、各球団これからの外国人選手の獲得について現状リスクがあるかもしれません。

それは、日本国内のオミクロン株の状況が変わりつつあると言うところです。新外国人選手の入国に対してある程度目処が経ったところで契約するのが現状ではベストなのではと考えます。


個人的に思うところは東京五輪のときは緊急事態宣言が発令されている時でも、五輪関係者を次々と入国させていたという事実があることです。即ち、今シーズンもNPBやJリーグでは特例入国が適用される可能性の方が高いのでは?とみています。問題はその交渉がNPB側から出来ているかが現状不明であり、2月のキャンプインまでに間に合うかは正直微妙なところです。さらに、どの外国人選手でも入国後には14日間の行動制限もあります。当たり前ですが、空港検疫で陽性となればその分合流も遅れます。

それによって、既存の外国人選手でも選手や球団によってはキャンプの合流が遅れることもあると思われます。しかし、昨年とは違い緊急事態宣言が発令されていない現状を考えると事態がよほど深刻にならない限りは新外国人選手が開幕から暫く経っても来日できないという事にはならないでしょう。